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写真には [想い出語り]

撮っている人の想いが写るんだなあって
父が撮影した婚約前の母の写真を見て思いました。

プロが撮ってもこうは撮れないよなあという
絶妙の構図。
そこに写っている母はそれはもう美しいです。

もうパパちゃんってば
本当に恋しちゃってたんだなーって思います。

昔はフィルムもプリントも手仕事だったから
一枚一枚大事に撮ってたんですよね。

そのお宝な一枚はアルバム一面に一枚。
普通のよりも大きなサイズで
真ん中に大事にレイアウトされていました。
子供たちが小さかった頃の写真
旅行に出かけたときの写真
すべてから温かい眼差しを感じました。

…そしていつの頃からか
父は家族の写真をあまり撮らなくなりました。
仕事が一番忙しかったり
目をかけていた後輩が他の職場に移っちゃったり
子供に反抗期がきたりで
いろいろ大変だったんだろうなあと思います。

父が遺した写真を見て、ずっと考えてたことに
一つの答えが出ました。

「人の心から愛が消えたら
 好きだったときの気持ちはどこに行っちゃうんだろう?」
「死んじゃった後
 大好きだって気持ちはどこに行っちゃうんだろう?」

失恋したり、実家のペットが月に帰ったりするたびに
ずーっと考えてました。

私が得た答えは
「思いそのものや存在がなくなっても
 自分の想いをカタチにして遺す方法はある」
でした。

父の遺したアルバムには父の想いがぎっしり詰まっていました。
大事にしてもらってたんだなあってつくづく思います。

ありがとう。