SSブログ

15〜16世紀のヨーロッパの家系図 [西洋史]

神聖ローマ帝国とフランスを軸に描いて見るとこうなりました。
tree.jpg
(クリックすると拡大表示されます)

イングランドやスコットランドも入れたら
もっと面白くなるかとも思いましたが
この二つの国の中のこの時期の家系図は
それ自体がぐっちゃぐちゃで収拾がつかなくなるのでやめました。
サヴォイア公も入れたかったけど今のままでぎっちぎちなのでそれもやめました。

とりあえず
・イングランドに対抗するためにルイ11世はスコットランド王女を王妃にしている
・フランスに対抗するためにシャルル突進公はイングランド王女を王妃にしている
・フランスを牽制するためにサヴォイア公とマルグリットが結婚した
あたりを押さえておけばいいかなと思います。

シャルル7世
 ジャンヌ・ダルクによって戴冠させてもらった王様。
 寵姫アニエス・ソレルはフランス初の「公認寵姫」
ルイ11世
 蜘蛛男と渾名されたあんまり性格がよろしくない王様。
 安彦良和の「ジャンヌ」にも出てましたね。
シャルル8世
 鴨居に頭ぶつけた人。
 この人が「イタリア戦争」の種をまきました。
ルイ12世
 アンヌと再婚するためにジャンヌを離縁した話は
 「王妃の離婚」という小説になっています。

イサベル1世
 コロンブスに資金援助したのはこの方。
フェルナンド2世
 奥さんに比べてケチだのセコいだの意地悪だの言われる人。
 謀略を巡らせて実の娘をいじめてたのは事実です。
フィリップ美公
 舅のフェルナンド2世と折り合いが悪かった。
 それなりに国庫を動かせてたので統治権はあったはずなのですが
 「フェリペ1世を僭称した」と言われている気の毒な人。
フアナ1世
 狂女フアナとして有名なカスティリア女王。
 塩野七生さんが「気違いジョヴァンナ」と書いているのには悪意を感じます。
フェリペ2世
 フィリピンの国名がこの人に由来しているのは有名。
 イングランド女王メアリと結婚。
 なんか唐突にスペインとイングランドが縁を結んだように見えますが
 実際はトラスタマラ朝カスティリアにはイングランド王弟の血が入っております。
 そのあたりを突っ込んでいくと14世紀まで遡らなくてはならないので割愛。

マルグリット
 彼女が作った貴族の子女の学校には
 ヘンリー8世の王妃になるアン・ブーリンも一時期寄宿しておりました。
 世間は思いのほか狭い。

マルグリットは2歳でフランスに拉致されて以来
アンボワーズ城にある
アンヌ・ド・ボージュ(ルイ11世の娘、シャルル8世の姉)の宮廷で
お妃教育を受けてたわけですが
そのときの学友に
シャルル8世や将来三番目の夫になる
サヴォイア公フィリベルト2世がいました。

アンヌ・ド・ボージュはフランスの利益になる
貴族の子女の教育に熱心な人で、
その考え方はマルグリットにも受け継がれたと考えてよさそうです。
そういう意味ではアンヌさんGJ。