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王位継承権 [西洋史]

フランスの中世末期〜ルネッサンス〜宗教戦争あたりの
スペインとフランスの家系図を作ってみました。
varois.jpg

ルイ11世の時代に中世が終わり、
フアナやフランソワ12世が並んでいるあたりが
ルネッサンスと宗教改革の時代の境目になりました。
ルネッサンスは中世と近世の過渡期。
ルネッサンスで復興した自然科学や人文科学は
この先飛躍的に発展を遂げます。

さて、家系図に戻ります。
フランス王女を妃にした結果
フランス王位に就き、
その後離縁して
新しい妃を娶り新しい妃との間の子を
次王にしている人が少なくとも二人います。
ルイ12世とアンリ4世。

アンリ4世からブルボン朝がスタートするわけですが
なんかスペインハプスブルク家とのタコ足配線が
想像以上にすごかった…(^^;)

この後スペインハプスブルク家は断絶してしまい
スペインはブルボン家(ボルボン家)に継承されて今に至ります。
フランスから嫁もらうのはいいけど
フランスに嫁やっちゃダメって流れ?

なんていうかこういう家系図見ると
王家はとかく他所の血を入れたがらないものなのだなあと
再認識しました。
他所の国の継承権は欲しがる一方で
自分の国の継承権は他所には渡したくない。

そして
王や公爵(基本的に、公爵は傍系王族)の結婚相手は
王家か公爵家の姫に限る。
理由は「その結婚で王位継承権を手に入れることが大事」だから。

たられば言ってもしょうがないけど
もしマルグリットがギーズ公アンリと結婚していたら
フランスはギーズ朝になって
ハプスブルクと戦争を続けていたかもしれないですね。

ちなみにメアリ・スチュアートはスコットランド女王ですが
ギーズ家に連なる人物でもあります。
彼女がフランソワ2世と結婚したのは
カトリック国であるフランスとスコットランド、
そしてフランス国内の
カトリックの盟主であるギーズ家の思惑が
一致したからなのでした。