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ベイマックス [映画]

観てきました。
マーベルのロゴは出なかったけど
スタッフロールの後にスタン・リー御大が出て
盛大に笑ってしまいました。

行くと決めて前売り買ってあったにも関わらず
なんか行くのめんどくさーいと二週間ぐらいうじうじして
ようやく観て来たのですが、
映画館で観てよかったなあと思いました。

というのも、
空を飛んでいるときの浮遊感は
自宅鑑賞で感じるのは難しいだろうなあ、ということと
自宅の音響設備ではベイマックスとヒロが虚空に突入した瞬間に
全ての音が消え去ったあの感覚を再現することはできないだろうなあ、
ということがあるからです。
3Dだったらもっと楽しかったのかも…。

もちろん、話を追うだけなら、自宅鑑賞で十分だと思います。

とても脚本がよくできてて
 笑え!→はい、笑います!
 泣け!→はい、泣きます!
というポイントがとてもわかりやすい。
そして笑えて泣けます。

国や文化を越えて、
感情のツボを的確に刺激するところを押さえている感じ。

ベイマックスがケアロボットという設定になったのも
ベイマックスとヒロの行動の動機づけをするために
必要なことだったんだなあ、という感じです。

ベイマックスはロボットで感情がないから
「かわいそう」とか「助けてあげたい」とかそういう
感情的なもので行動するようにはできていなくて、
彼?が何かを決めるときには
「そう作られているから」ということが全ての行動原理になります。
そういうベイマックスの「仕組み」がどういうことなのかが
ちょっとくどいぐらい繰り返し話の中で示されて
クライマックスシーンに繫がるようになってます。
その積み重ねが、とてもうまい。

2014年の
一番よかった作品は「キャプテン・アメリカ ウィンターソルジャー」で
一番楽しかった作品は「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でしたが
2015年は
一番よかった作品も一番楽しかった作品も「ベイマックス」でスタート。
メディア発売が今から楽しみです。


…ネタばれはしてない…と思いたい。

◆SF
ちょっと前まで子供がラボもないのに装甲作るとか無理だよねー
で片付けられたかもしれないけど
今なら3Dプリンタがあるからヒロみたいな子がああいうの作っても
現実にありそう。
つまり現実がちょっとだけSFに近づいたなあ。
…マイクロボットはさすがに無理だと思うけどね。

ヒロの使ってる端末のキーボードがiMacのキーボードだったのには
こやつめ、ハハハって感じでした。
ディズニーとピクサーとAppleは仲良しだからしょうがない。

◇タダシ
お兄ちゃん、弟の性格がよくわかってますね。策士すぎる。
弟思いのよいお兄ちゃん。
お兄ちゃんがいなかったらヒロの現在もない。

◇ヒロ(青)
もう高校卒業しちゃってるせいか、
彼の周囲に彼自身の友人の影は見あたりません。
ま、高校時代も3年飛び級してたら他の子とちゃんと友達になるとか難しいか。

◇ゴーゴー(黄色)
文句無しにかっこいい。

◇ハニーレモン(桃色)
ハニーレモンなのになんで桃色よー、と思っちゃうけどしょうがないのだ。
これ、一応戦隊もののオマージュ作品でもあるから。

◇ワサビ(緑)
レゲエのお兄さんのような見た目ですが
日本をモデルにしたこの作品の中での日本人的なメンタリティを
体現する存在になってました。
彼の微妙に日本人的な振る舞いがところどころで笑いのポイントになってます。

◇フレッド(怪獣)
こういう作品におけるピー(自粛)の存在の大切さを教えてくれました。
彼がピー(自粛)であることが明かされる流れもとても自然でよかった。

◇キャスおばさん
両親は主人公が小さい頃に亡くなってて
美人で若いおばさんが主人公兄弟を育ててくれたっていう
アメコミにありがちな存在。
経済的には支えてくれてるけれども
ヒロの本質的な保護者を兄タダシに設定するためには
こういう関係にしないと無理なんだよね。実際。

◇スタッフロール
「ヒーローたちのその後」が描かれているし
小さい絵ながらよく動くので、最後まで観ないと勿体ないなあ。