SSブログ

ダンケルク [映画]

「おじいちゃんのための刀狩り」から解放されたので
ダンケルクを観に行きました。

誰かの物語 ではなく
ダイナモ作戦に関わった人たちの物語が
一人の救出を待つ者
一隻の船
一編成の戦闘機 を軸に描かれていました。

救出される者にとっての「一週間」
海路救出に向かう者の「一日」
空から援護する戦闘機の「一時間」
それらの時間が交錯しながらダイナモ作戦は進行していきます。
各シーンに登場する人物は「自分の視点」からしか
周囲の状況を知ることができないため、
その人物の置かれている状況が映画を観ている人にも
身に迫って感じられるように思いました。

という具合なので
ドイツ兵そのものを写すカットはほとんどありませんでした。
ドイツ兵が生身の人の姿で登場したのは
最後のイギリス兵が捕虜になるシーンぐらいだったかも。

ドイツ軍は戦闘機、爆撃機、飛んで来る銃弾という形で
極めて無機質にイギリス兵を追いつめる圧力として迫ってきます。

駆逐艦に乗って脱出できて喜んでいても
爆撃機に沈められるし
桟橋にいれば機銃掃射だし
浜辺に並んでいれば爆撃と機銃掃射だし
病院船まで狙い撃ちされるし(国際法違反だ!)
本当に戦場では弾丸は人を選んで当たってはくれないというか。

当初の予定だった3〜4万人という救出目標を
民間船舶の徴用によって大きく達成したダイナモ作戦。
始めは「イギリス人だけ」を救出対象にしていたのが
最後には「フランス人も」救出する方向に転じて
ほっとしました。

ダンケルク包囲線を死守していた陸軍の人たちは
撤退できたのかなあとちょっと考えましたが
多分無理だったんだろうなあ。
殿は難しいもの。
後で調べてみようっと。