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乙嫁語り第10話『親と子』 [漫画]

馬車に乗り英国の田舎道を駆けるタラスさんとスミスさんの姿から
物語は始まります。
窓の外には草を食む羊の群れがいて、それを目にしたタラスさんは
目を輝かせ喜んでいます。
「昔はもっといたらしいですよ」とスミスさん。
タラスさんの嬉しそうな様子を見、馬車を止めて羊と触れ合うことに。

ここで場面はロンドンに切り替わります。

スミス……ヘンリーさんがお母さんから大目玉を食らっている場面に。
どうしてもタラスさんとの結婚は認められない、と。
「野蛮人の住むところ」「原住民の嫁」とスミスさんからすると
聞くに耐えない暴言が次々にお母さんの口から飛び出すたびに
スミスさんの表情が曇っていきます。
ロンドンの屋敷にも田舎の館にも絶対置くなと言われたところに
スミスさんのズッ友・ホーキンズさんが来訪。
大袈裟に再会を喜び、スミスさんが現地人の妻を娶ることに対しても
大袈裟に「初耳だ!」と驚いてみせ、「私から話してみますから」と
お母さんに請け合ってスミスさんを連れて退室。

そのままスミスさんのお父さんとお兄さんと集まって
「どっちも頑固だから譲らないよね」
「それでどうするの」
「ホーキンズの家にお世話になることにします」
「生計はどうするの?」
「旅先でのことをまとめます。今はロシアの動向に関心が高いので買い手はいると」
「なるほど」
みたいな流れに。
母親相手には時間勝負で粘ることにしたスミスさんに
お父さんは「お前は親子だと思ってるしこの先もそのつもりだ」と
伝えてきました。
ようするに「母のことはどうにもできないが、困ったときは遠慮なく頼れ」
ということですね。

場面戻って、草原で羊を観察するタラスさんたち。
スミスさんは羊を飼育してみることを提案。
タラスさんは良い糸が作れそうだと喜んでこの回はおしまい。

なるほどそういう流れだったのかあ。
でも将来スミスさんとタラスさんに子供ができたとして
その子供の時代には二回の大戦が起きるんだよなあ……と考えると
なんとも言えない気持ちになります。
この先のことを考えると中央アジアのみなさんの暮らし向きも
決して明るくはなりそうにないことを読者は知ってるわけです。
しんどみ。