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ブルターニュ併合・その2 [西洋史]

そこでマックスが考えたのがフランスの脅威に晒されていた
ブルターニュとの同盟でした。
ブルターニュ公国はフランスの西側にあり
ブルターニュ公国と同盟ができれば
ブルゴーニュとブルターニュでフランスを挟み撃ちにできます。
〜もっとも、ブルゴーニュ公になってた息子のフィリップは
 周囲の人が周囲の人なのでフランス寄りの頭になってたわけですが

マックスはブルターニュ女公アンヌとの再婚を申し出、
アンヌもそれを受け入れて二人は代理人結婚を済ませたのでした。
これが1490年のことです。
マックス(31)は
「早く正式に結婚したいよー。ブルターニュに行かせてよー」と
がんばったんですが、
とーちゃんが
「ブルゴーニュのときと同じ轍を踏むつもりか?今は東に専念しろ。
ていうかおまえがいないとワシも困るから」と
ブルターニュに行かせてくれませんでした。

<閑話>
実はその2年前に
「ローマ王=神聖ローマ皇帝の正式な後継者」に選出されたマックスが
ブルゴーニュを訪れたところ
親フランス派のみなさんに拉致監禁されまして
フランスに引き渡されるか暗殺されるかというギリギリのところで
とーちゃんに救出される、という事件があったのでした。
<閑話休題>

そして二人の結婚(仮)を知った
フランス王シャルル8世(マルグリットの夫)はブルターニュ公国に侵攻。
城を包囲されたアンヌは
「シャルル8世との結婚」を前提とした降伏か
死のいずれかを選択するしかなくなってしまったのでした。
更にシャルル8世は時のローマ教皇インノケンティウス8世から
「シャルル8世とブルゴーニュ公女マルグリットの婚姻は無効」
「シャルル8世とブルターニュ公女アンヌの婚姻の特赦」を取り付け
ブルターニュはフランスの手中におさまった、という次第。

というわけで
マックスは花嫁を奪われ
マルグリットは拉致されて婚約させられた上に
一方的に離縁されるという屈辱を味合わされることになったのでした。

<閑話>
もっとも、アンボワーズ城で「未来のフランス王妃」として
最高の教育を受けることができたというオマケがついたわけですが。
おかげさまでマルグリットはヨーロッパ屈指の女性君主になるだけの
教養を得ることができました。
<閑話休題>

当然のことながらマックスは激怒しました。
もう許さん。
絶対許さん。
マルグリットを返せ。
婚資になったブルゴーニュの領土もブルゴーニュに返せ。


ここからマックスのリベンジが始まります。