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ソウガ 相剋編 [ソウガ]

こちらの方が亡国編よりは重たくなかったです。
勝者側だから当然といえば当然なんですけれどもね。
「この人はだいたいツムギが何やりたかったか理解してるだろうな」
という人はちゃんと理解できてたので、まあ納得いきました。

テーマは
「最後に人を動かすのは地位でも名誉でもお金でもなく心」
だったのかなー。
最強だったのはツムギでもオウカでもなく
実はユズハだったんじゃないかって気がしますです、はい。

(以下、ネタバレ注意)
◇ツムギ
裏で誰にも本当のこと言えなくてしくしく泣いてたかもしれんなあ。
好きでやってたんじゃないもんね。
水で流しちゃった兵たちの向こう側にいる
その人たちの家族のことを彼が想わなかったとは考えられないし。

とはいうものの「椎名家のため」というオブラートにくるんで
姉を守る道を選んだのはある意味エゴ。
あれを丸投げされたオウカの身にもなってみろよー。
でもエゴのない人間なんていないしー みたいな。

◇シズク
女は強いっすねーとしか言えないですわ。うん。
でも彼女がシンパチを動かせたのは
彼女にも信念と真心があったからだと思います。

◇ヒャクタカ
「最強の忍」は伊達じゃないというか。
心理もわかってないと忍者勤まらないもんね。
ひっくり返すとそれができるからヒャクタカは一流。
一方オボロは監視や暗殺、戦闘とかでは優秀なんだろうけど
走狗で終わっちゃうタイプ。

◇シュリノスケ
最後までツムギを信じることができなかった自己嫌悪を
誰かにぶつけないと消化できなかった。
チナギに忠告されてたのにそれでもダメだったんだもんね。
真面目な一方でものすごく不器用。

◆オウカ
自分の強さに溺れていないところは偉い。
その点をゲンシュウに見込まれたのかもしれないですね。

しかし最初っから
何を選んで何を捨てるかは決めていて
それに向かって突っ走った結果
「守りたいものがある」という弱点を利用されまくる形に
なってしまいましたねー(遠い目)
コウエイみたいな人がいたのはせめてもの救いかなー。
だってツムギ、ゲンシュウ、シュゼンからは
オウカは自分の資質を問われるばかりだったから。
ツムギとオウカって「仲間」ではあっても
「友達」だったかどうかは疑問です、はい。

しかしこれから彼は
何人分の人生背負っていかなければならないのかのう…という感じ。
そして最後には煩悩とかそういうものが全部しゅーっと飛んで
「空っぽ」になってたですねー。
あれ、放っといたら出家してたんじゃないかと…。

◆コウエイ
舞台的には
彼が出ると明らかにオウカが食われてる感じでした(^_^;
それはさておき
彼から見てもオウカの存在は「救い」だったんだろうな、と。
あそこまで手の内さらけ出す彼が悪い人とは思えないんで
彼が裏切った元の主ってよっぽどアレだったんじゃないかって気がします。

◆シンパチ
なにこのツンデレキャラ。むしろツンアホかもしれませんけど…。
ゲンシュウがチナギのことを頼むと言ったとき
彼にはその重みが理解できなかったと思います。
おそらく自分が試されてたということには気付けなかったでしょうね。
そこがシンパチの限界。

◆ゲンシュウ
なんか格が違うよねー。
見所があれば「試す」。ダメだったら捨てる。去るものは追わない。
よっぽど自信なきゃできないよね。
多分君主としては良い君主なんだと思います。
戦争するときには苛烈だけど苛政はしかないタイプ。
でなきゃ城下町で飲み屋が繁盛してたりしないです。

◆シュゼン
んまあ最後がアレだったんで
策士策に溺れるというより
「器が大きいと見せかけておいて
 実はセコくてごめんなさい」という印象…。
明らかに損してる〜。

◆オボロ
使われ系兼ネタキャラ。
シュゼンとの絆がわかるエピがあればよかったんですが
多分カットされたんですねー。勿体ない。